TRICK

堤幸彦監督がものすごくツボです。

 先程2時間ドラマの新作を観て、やっぱすげーなーと堤幸彦熱が再燃しつつあります。3日前に新劇場版も観ましたが、これも良かった。ただラスボスの松ケンが自分のタネの説明をしていないのが気にかかったのと、あいかわらずトリックが強引でダイナミックだったのが印象的。お話自体は前者のほうが好みでした。

 アニメやドラマや映画に関して、まだ作り手のことなど気にしていなかった小学生のころ、友達と町民会館に「金田一少年の事件簿/上海漁人伝説」を観に行った。怖くて怖くて両目を手で覆っていたのだが、独特のテンポや構図、カメラワークで演出される気持ち悪くて歯切れのいい、暗いんだか明るいんだかなんとも言えない空気感に魅せられ、幼い僕はずっと指の隙間からスクリーンに食い入っていたのでした。今でも切った耳が包まれていたシーンはトラウマ的に覚えている。その映画を監督していたのが堤幸彦だったというのはそれから随分経って、サブカルに走り出した男子高校生時代の事でした。

 今月の頭に彼が監督した舞台がやっていたのだが、観忘れた。そういえば僕はまだ舞台を観に行ったことがない。生の人間がそこで演技をするというのは、スクリーンを通すのとどう違うのかだろうか。
 やっぱり何でも「生」がいいと人は言う。音楽もスポーツもお笑いも舞台もビールもセックスも。と言うことで、今期は「生強化月間」として色々な「生」を体験しに行こうと思う。